髄膜炎の基礎知識
脳と脊髄を包む、髄膜(軟膜、クモ膜、硬膜)のうち、軟膜、クモ膜にウイルスや細菌、真菌(カビ)が侵入し炎症を起こす疾患を髄膜炎といいます。脳膜炎、脳脊髄膜炎ともいいます。
髄膜炎になる時、軟膜とクモ膜の間にあるクモ膜下腔の間に溜まっている、脳脊髄液の中に、原因となるウイルスや細菌、さらにそれを排除しようとする白血球がたくさん集まってきます。ですから、患者から髄液を採取するとその中に多量の白血球が認められ、それが髄膜炎であるというひとつの判断材料になります。普段、脳脊髄液にはあまり白血球は含まれていないからです。
採取した髄液の中に細菌が認められた場合は「細菌性(化膿性)髄膜炎」、認められない場合は「無菌性(ウイルス性)髄膜炎」と診断されます。細菌とウイルスがどう違うのかというと、細菌の方がウイルスよりもずっと大きいです。そして宿主がいなくては生きていけないウイルスとは違い、単独でも生きてゆける単細胞生物であり、それぞれの性質に合わせた場所で増殖していくという性質を持っています。
細菌性(化膿性)髄膜炎と判断された場合はただちに抗生剤の投与を開始します。それに合わせて対症療法を行います。
無菌性(ウイルス性)髄膜炎の場合は、有効な治療薬がないので安静と対症療法を行います。
一般的に細菌性(化膿性)髄膜炎の方が症状が重く、脳炎を合併したり、後遺症を起こしたりすることが多いようです。
合併症や後遺症を発症しないためにも、早期に発見し、治療することが何よりも大切です。とくに子供や高齢者は抵抗力が低いので、いつもと様子が違うな?などと感じたら早めに受診するということを忘れないようにしましょう。